転職エージェントの私が思う、焦って転職活動に失敗する人の特徴5選
こんにちは泉です(自己紹介や当サイトの概要はこちらをクリックしてください)。
今日は『焦って転職活動に失敗する人の特徴5選』というテーマで話していきたいと思います。
さて、転職活動をしている方の中には、先の見えない状況が不安で、焦ってじっくり吟味せず、目の前の内定に飛びついてしまう方もいます。
リストラ対象にならない様な人が焦りから現職を飛び出してしまったり、優秀な人がこれまでの経験を活かせない業界に転職してしまったり。
こんな感じで、失敗したと言わざるをえないケースも見聞きしてきました。
あなたの転職が失敗に終わってしまわないためにも、これからお話しする5つの注意点を確認していただけたらと思います。
1. 自己分析が出来ていない
自己分析ができてない人は失敗します。
そもそも「逃げの転職はよくない」と言われます。
たとえば給料が低い、残業が多い、仕事がつまらないなどの外部的要因だけを理由に転職してしまう人は、大抵が失敗します。
仕事は面白いけど給料が低い、給料が良くても残業が多いといったことは普通だと思います。
100%思い通りの条件で転職出来るとは限りません。
では、どんな会社であればあなたは満足して働き続けることが出来るのでしょうか?
何か悪いところを見つけるたびに転職を繰り返す人を『ジョブホッパー』といいます。
そういう方は転職マーケットでの評価がどんどん下がり、いい会社に転職出来なくなってしまいます。
そうなる前に、しっかり自己分析をしてください。
自己分析というのは全ての出発点です。
じっくり自己分析をすれば「自分はこういう事をやってきて、こういう価値観なんだな」というのが見えてきます。
自己分析を踏まえて「自分はこういう風になりたい、だからそういう環境に転職しよう」となります。
外部的要因に反応して転職するのではなく、まずは自分の内面的な動機や価値観をじっくり分析しましょう。
自己分析については「【就活生・転職者は必見!!】ゼロからの自己分析のやり方」という解説記事を書きましたので、是非そちらも確認してみて下さい。
2. 転職の軸がブレている
たとえば、35歳までにマネージャーになってマネジメント経験積んでいきたいというキャリアプランを一旦は立てた方がいました。
現職では叶えられないので転職することになったのですが、結局、年収200万アップのオファーを受けました。
おそらくマネージャーとしての採用ではなく、実績を買われてのオファーだったのでしょう。
マネジメント経験を積む事を重視するはずが、その方は年収アップもいいなと思い、受諾してしまったんですね。
このように、転職活動をしている内に軸がブレてしまう事も多いです。
こういうケースもたいてい失敗します。
自分の何のために転職するのか?という軸がぶれてないかどうか、しっかり確認してください。
3. 業界研究・企業分析が甘い
その企業や業界の研究が甘く、生き残る会社とそうでない会社を見分けるポイントが即答できない場合はヤバイです。。
例えば、私が身を置く人材業界は、残念ながら景気変動の影響を強く受けます。
リーマンショックの時も需要が3割から4割減少しました。今回のコロナでも、求人数が前年度の半分に迫るくらい影響を受けています。
多くの会社が対面を控えてWEB面接に移行してる中で、人材業界でもITへの対応力が今後生き残りを左右するポイントになるでしょう。
この程度のことは自分で調べたり、業界に詳しい方に話しを聞いたりして知っておく必要があります。
そうしないと、仮に転職しても、そこが沈みゆく泥船だった~!みたいな事になりかねません。
また、その会社が本当に自分が求める条件に当てはまるのか?ということも、きちんと冷静に確認しておきましょう。
例えば、35歳までにマネジメント経験をしておきたいとして、年功序列を重視する評価制度の企業だったら、自分の努力だけではどうしようもありません。
他にも、どのくらい実績を上げればなれるのか、マネージャーのポストに空きはあるのか、過去に若くしてマネージャーになった人はいるのか、場合によっては昇進以外にも年収テーブルはどうなのか、残業は多いのか、などのポイントも確認すべきです。
しかし、そこまで細かい事をあれこれ聞きずらいと思います。
そういう時は転職エージェントのような第三者を通してください。
これによって、自分で直接聞くより当たり障りなく先方から情報を引き出しやすくなります。
情報収集に転職エージェントを利用するという発想を覚えておきましょう。
4. 履歴書・職務経歴書の作りこみが甘い
優良企業ほど沢山の応募書類が殺到します。
なので、パッと目を引く応募書類でないと、書類選考も通りずらくなります。
ポイントは
1.簡潔であること。
2.先方企業にあなたがフィットしていることを分かりやすく伝えること。
この2点が重要です。
履歴書はフォーマットがある程度決まっているので、人によって大きく差が出ることはありません。
しかし職務経歴書は、書き方によって書類選考の通過率が大きく変わってきます。
初心者でやりがちなのが、経験してきたことを時系列で順番に網羅的に詳しく書きすぎてしまう事です。
採用担当者は最初の1枚は見ても、全てに目を通すことはまずありません。
職務経歴書というのは採用担当者に対するプレゼンです。
採用担当者が知りたいのは、あなたが会社にフィットしているかどうかです。
それ以外の部分は極論どうでもいい。
プレゼンで勝つためには、まず相手が一番気になるポイントを簡潔に表現し、興味をググっと惹きつけるのが極めて重要です。
ちなみに私は職務経歴書とは別に、先方企業に伝えたい部分だけ抜粋したペライチのレジュメを作るのをオススメしています。
このレジュメは、転職エージェントを通じた転職活動においても威力を発揮します。
通常は転職エージェントに相談したら、転職エージェントの方からあなたにインタビューをして経験や実績、人柄などをレポートにまとめます。
これが企業に打診する資料になる訳ですが、たった30分や1時間の面接であなたの過去の全てをきちんと把握出来るわけではありません。
ベテランのエージェントの方でしたら、あなたの経歴の中からハイライト的な部分をヒアリング出来ますし、それなりに精度の高いレポートを作ることも出来ます。
経験が浅かったり、その業界に詳しくないエージェントの場合、あなたのキャリアが正しく伝わらない、理解出来ていないということがあります。
例えば、不動産業界で「去年の仲介手数料は5000万くらいでした」と言っても、エージェントがその業界に詳しくないと、それがどのくらいすごいのか分かりません。なので下手するとスルーされてしまうことすらありえます。
そんなエージェントがレポートを作ればあなたの本当の実力が反映されていない、全く見当違いなレポートが出来上がり、それが加工されて求人企業に渡されてしまいます。
もちろんエージェントを変えるという手もありますが、大なり小なり力量差というのは出てきます。
それを防ぐために、あなた自身が、あなたの経歴の中で何がどう凄いのかを、業界のことを全く知らない学生にでも教えるつもりで、そのエージェントに伝えましょう。
5. WEB面接の対策をしていない
私はこれからも、WEB面接を使う企業が増えていくと思います。
その人本来の実力とは別に、WEB面接の特性を理解して使いこなせている人とそうでない人で、はっきりと面接の評価に差がついてしまいます。
多くの方が在宅勤務や社内ミーティングなどでWEB会議システムは使ったことがあると思うのですが、同じ感覚でWEB面接に挑むと、なかなか良い評価は得られません。
(WEB面接については「転職エージェントの私が、ウェブ面接で評価される秘訣を教えます」という記事で詳しく解説してます。是非そちらも合わせてご覧頂けたらと思います。)
なお、その中から1つだけ抜粋して特にお伝えしたいポイントを紹介します。
WEB面接における「テンション」「身振り手振り」「うなずき・あいづち」が重要です。
俳優をやってる知り合いから聞いたのですが、画面を通してみるテンションというのは、通常の生のテンションの七掛けくらいに落ちてしまうそうです。
なので、WEB面接で普通の対面での面接と同じような話し方をしてしまうと、暗い人だなと思われてしまいます。
社内ミーティングだと顔見知りなので、最悪要件さえ伝われば仕事はできます。
しかし面接のように、初対面の相手に対し暗い印象を与えてしまうと、それがそのまま評価になってしまいます。
「身振り手振り・あいづち」←これもテンションと同じく画面越しだと目立たなくなってしまうので、いつもより大げさにしっかりとやる必要があります。
まだWEB面接がポピュラーになって間もないので、こういったポイントに気を付ければ他の候補者と比べた相対的なあなたの評価というのが以前より上がります。
結果的にいい企業や条件のオファーがゲット出来る可能性が上がりますので、是非やってみて頂けたらと思います。
まとめ
まとめると、焦って転職活動に失敗しないために
①自己分析が出来てない
②転職の軸がぶれている
③業界研究・企業分析が甘い
④履歴書・職務経歴書の作り込みが甘い
⑤WEB面接の対策をしていない
こういった点に注意して良い転職活動をして頂ければと思います。
なお、現職を辞めてから転職活動するというのはオススメしません。
辞めれば転職活動に専念出来るというメリットもありますが、焦って条件を下げてしまったり、雇ってくれるならどこでもいいとなってしまいかねません。
どうしても現職を辞めなければいけない事情がある場合、そのアクションをとる前にご連絡をください。何かしらアドバイス出来ると思います。